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Neyagawa City art association

写生会

 
 


『シャクナゲの里』 日帰りスケッチ

平成21年11月9日(月) 参加者31名(会員18名・一般13名)
総合センター前A M8:00出発。名神高速勢田にて休憩、八日市インターで高速を降り交差点左に行けば近江八幡、右に行けば日野町に出る。バスは日野町へと向かい刈り取られた水田と昔を思い出させる農家が車窓に映る。
 現地は標高の低い地に本シャクナゲの群生するめずらしい所である。
良く整備された遊歩道を10分程歩くと、谷の水を堰止めたダムの「しゃくなげ池」に着く。途中、杉の木立ちにSの字型の道は誰かの絵に見るような景色。渓谷とせせらぎ沿いに道は続き、正面にまばゆいばかりの赤黄色が時折陽射しに光って見える。スケッチに参加して良かったと思う瞬間でもある。池は紅葉を映しほとりには東屋と、誰もが好む構図で待ち受ける自然の演出は絵を描かずにはおれない気持ちにさせられる。
 参加者は各各思う場所に陣取り競って描き、11月というのに23度と小春日和の中きらきら光る水面を見つめる時幸せを感じる一日であった。
守田 集



ショート エッセイ


「白いノート」

天音比佐

   小さい白い表紙のノートを持っている。
頁を繰ると、そこからは色々なものがみるみる溢れてくる。
   雪のちらつく中、怒濤のごとく打ち寄せる大波。木洩れ日の中の苔むした石段。ひっそりとした宿場町。遠くに聞こえる汽笛。むせかえる草いきれ。乾いた音を立てながら歩く明るい雑木林。果てしなく続く麦畑。ゆらゆらと揺れる白いマスト。こちらの様子を伺う森の生き物。透き通った瞳の異邦人。等等。
   実はこの白いノートの中には、私の心の残ったスケッチポイントが交通手段と共に書いてあるのだ。再訪したい。忘れたくない。など、理由は何でもいい。自分だけの為に書いているのだから。しかも、このノートには未だ行ったことの無い所も、小さな切抜きなどと一緒に書いてある。いつか行って、光も匂いも音も味も絵にする為に。  
頁を繰るだけで嬉しくなる、私の大事な白いノートである。


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